ヘルスケアNEWS

「隠れ熱中症」は室外よりも室内の方が危険…。
予防には「正しい水分補給」と骨にも良い‘アノ飲み物’が活躍!

「隠れ熱中症」とは熱中症特有の初期症状を伴わずに進行する高温障害のこと。
体内が脱水状態になっていることから最近では「隠れ脱水」とも呼ばれています。

熱中症というと夏のイメージが強いですが、実は気温も湿度もグングン上がる6月頃、とくに梅雨時から梅雨明け直後に「熱中症」による救急搬送が増えているそう…。

梅雨に熱中症が増える原因はいくつかありますが、一番の理由として考えられるのは「体が暑さに順応できていない」こと。

じめじめした梅雨は何となく気分も落ち込むことから、だるさや頭痛などの不調は「雨のせい」と思ってしまいがちですが、その多くは隠れ脱水!つまり隠れ熱中症が原因といわれています。
熱中症の場合、適切な対応をとらないと重症化する恐れが!また「隠れ熱中症」は室外ではなく、居間や寝室、トイレなど室内で起きるリスクが高いことから屋外だけでなく、室内でも熱中症対策をすることが大切です。

‘隠れ熱中症’は早めに気づくことが大切!
簡単にできるセルフチェックと対策法とは?

とはいえ、‘隠れ’というだけあってこの時期の熱中症は自分で気づきにくいのが特長…。
そこで、自分でチェックできる3つの方法をご紹介

①親指の爪を強く押してみて赤みが3秒以上とれない
②皮膚を軽くつまみ、つままれた形から3秒以上戻らない
③舌がいつもより渇いている

①~③のうち1つでもあてはまったら要注意!

具体的に自覚症状が出ていなくても風通しの良いところに移動し、水分や塩分補給をしながら休息すると良いでしょう。

3つのチェック以外にも「頭痛」などがある場合は熱中症状が進んでいる可能性があるので、水分補給や休息に加え、首筋や脇の下、足の付け根など「太い血管」がある部分を冷やすことが大切!すぐに頭痛薬を飲んでしまう人がいますが、熱中症状はおさまることはないので、まずは冷やすなどの対策をとり、様子をみましょう。

そんな「隠れ熱中症」予防には「正しい水分補給」が効果的!
具体的には

①常温に近い温度の水をゆっくり少量(150~200mL)ずつこまめに飲む
(1日の摂取目安量は1.5~2リットル程度、運動をする日は2リットル以上!)
②1日8回程度水分を摂る
とくに、起床時、運動の前後、入浴の前後、就寝前は忘れずに!
運動をしない場合、日中は2時間おきに水分を摂るとGOOD。

熱中症の原因となる脱水症状はちょっとしたことで起きやすいので「隠れ熱中症・隠れ脱水」になりにくい体にするには①②を毎日実践することが望ましいですが、運動をする時や体温調整が難しい子供やシニアの方、肥満気味の方などは水を飲む回数にとらわれず、『喉が渇く前に』1回150~200mLを摂る習慣を続けると◎!

また「冷水の方が良いのでは?」と思いがちですが、冷たい水は血管を急激に収縮させ、血流が悪くなる為、熱中症対策としては逆効果に…。胃にも負担をかけ、下痢などで余計に水分を失うことになるので、「冷たい水」はNGです。

「暑さに強い体作り」には
牛乳と海藻、豆類を食べるのがおすすめ!

最近では「牛乳」に含まれるミルクプロテインというタンパク質が運動の後や外出からの帰宅後など、熱中症対策に良いという研究データが!

ミルクプロテインには血液の量を増加させる働きがあるので、運動後などに摂取すると汗の量が多くなり、体温調節に効果があると言われています。
その為、運動や外出から帰宅した後などに習慣的に「牛乳」を飲むことでふだんから「体温調節」がスムーズになると考えられているので、暑さに強い体作りが期待できるのです。

また、牛乳に含まれるカルシウムは40代~60代の更年期世代の女性の骨量減少を抑える働きがあるので、とくに40代以降の方は熱中症&骨粗しょう症対策ができる「牛乳」を毎日飲むことを習慣づけると良いでしょう。

熱中症になりにくい体作りには細胞外の脱水を防ぐナトリウムの補給だけでなく、細胞内の脱水を防ぐカリウムが必要と言われています。細胞内まで脱水症状になってしまうと熱中症になった際の回復が遅れたり、重篤化する危険があるのでカリウム不足にさせないことが大切!カリウムは「海藻」や「豆類」に多く含まれているので積極的に摂り入れて欲しい食材ですが、とくにミネラルが豊富な「海藻」は汗などで失われる栄養成分の補給にも効果を発揮するのでおすすめです。

さて、ここでクエスチョン!

熱中症になった際、「冷やす」ことが大切ですが、冷やしてはいけない場所はどこでしょうか?

〈1〉首の裏側
〈2〉おでこ
〈3〉頭の上

正解は…

熱中症になった場合、「冷やす」ことは重要ですが、首の裏側には体温を調節する機能があり、『ここだけ』を冷やしてしまうと体は体温を上げようとするので、逆に体温調節がうまくいなかくなってしまうことがあります。その為、熱中症になった場合は大きな血管が皮膚の近くを通っている箇所、「首の横側」を冷やす方が効果的!おでこや頭の上はNGではないですが、太い血管が通っていないのであまり効果は期待できないと言われています。

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